薬が24時間買える!

深夜までやるドラッグストアが増えている

 突然、腹が痛くなった、子供が熱を出したなど、夜中に薬が必要になることは多い。しかし、多くのドラッグストアは夜7時か8時までの営業で、困った経験をした人は多いだろう。
 ところが、ここにきて、深夜まで営業するチェーンが増えているのだ。
 千葉、茨城が地盤の「ヤックス」は、88店舗中15店舗が24時間営業! 12店舗が深夜0時まで営業だ。関東で230店舗を展開する「ウェルシア」も、約6割が深夜0時まで。残りの店も半分近くが午後9時から11時まで営業している。
 この流れに拍車をかけそうなのが、先日成立し、3年以内に施行される改正薬事法である。
「ドラッグストアに深夜営業が少ないのは、薬剤師の問題があるからです。薬の販売には薬剤師を常駐させる必要がありますが、人件費が店員より月額10万円以上も高く、深夜営業はコスト面で見合わなかった。しかし、改正薬事法では“登録販売者”の資格を持つ社員がいれば、薬剤師がいなくても、風邪薬や鎮痛剤など大衆薬を販売できるようになるのです」(医療関係者)
 これにやる気マンマンなのが、最大手のマツモトキヨシ。
「現在は通常夜8時、遅い店舗でも10時までの営業ですが、3年かけて、人口密集地などの約100店舗を24時間営業に切り替える方針です。従業員全員に登録販売者の資格を取らせる予定です」(広報室)
 ウェルシアも、「コスト面で見合うと判断すれば、24時間営業への参入を検討します」と言う。
「薬は24時間買える」時代は近そうだ。

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