上手にエアコン使って快眠作戦


 日中は38度まで上がる腸などの深部体温が37度(わきの下では36度)まで下がると、人間は眠りに入っていく。そのまま安眠が続けば、「ウ〜ン、よく寝た」とスッキリと目覚めることができる。理想的な室温は26度、湿度60%、布団やベッドの中の温度33度。早い話が、この環境をつくることが「真夏の快眠」の秘訣だったのである。
「だけど、エアコンつけっぱなしで寝るとダルくなってなあ」「ドライにしてるんだけど、寒くて目が覚めちゃうんだ」
 サラリーマンが集まる飲み屋のカウンターは、その話題でたちまち盛り上がる。なんとか「エアコンで快眠」といかないものか。

●ドライは体冷やしすぎ
 冷房をかけっぱなしは体によくなさそうなので、「私はドライ派!」なんてアサヒのビールをあおって駄洒落を飛ばしているオトーサン、勘違いしてます。
「ドライ運転は部屋の空気を吸い込んで冷やし、水滴にして湿気を取り除くのですが、冷えた空気が再び吹き出るので室温は急激に下がります。再加熱して吹き出すタイプもありますが、お値段は高めです」(家電メーカー・エアコン担当者)
 家電量販店の「広告の商品」のドライ運転では、「快眠最適温度」の26度より下がってしまい、寒くて目が覚める。

●「強」より「弱」が寒い
 冷房運転の「強」だと設定どおりの室温に保たれるのに、「弱」だと寒いことがある。風量が多い「強」は部屋中の空気をかき混ぜるのでピタリの温度でセンサーが働くが、吹き出しが弱い「弱」は風が垂れ下がって冷気が下の方にたまってしまう。エアコンはまだ下げきっていないと判断して、いつまでも冷やし続けてしまうのだ。

●寝る前にギンギン
に部屋を冷やす 
「寝るときにはエアコンを切るので、一見よさそうなのですが、これでは体の表面が冷えるだけで深部体温は下がりません。体表が冷えると、脳が発汗にストップをかけるため寝苦しくなります」(健康コンサルタント)
 手や足の表面体温が下がると血行が悪くなり、これが朝起きたときのダルさを引き起こすのだ。

 うまく寝入ることができれば、その後は自然に深部体温は37度に保たれる。勝負は「はじめの2時間」だ。
「さまざまなデータから、汗を吸収しやすい寝具を使って、26度設定で2時間のタイマーをかけるのが効果的なようです。寝入りばなの2時間で深い眠りが確保できれば、あとはレム睡眠とノンレム睡眠の安定したリズムに入れます」(寝具メーカー研究所)
 その時、エアコンは「弱」にして、扇風機を上に向けて部屋の中の空気をかき混ぜれば、「快眠作戦」は完璧だ。

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