夏インフルエンザに気をつけろ

大流行している地域あり油断禁物

 夏なのに、なぜかインフルエンザが流行している。沖縄、北海道、東北など地方は限定的だが、中には患者数の基準値を超える“警報”が出ている地域もあるのだ。冬場の乾燥期に流行するのが相場なのに、一体どういうことなのか?

 中でも猛威にさらされているのが沖縄だ。実は、昨夏に続く2年連続の季節外れの流行である。
「4月上旬に冬の流行が終息した後、5月中旬から再び増え始めました。最新の6月26日〜7月2日のデータでは、定点当たり患者報告数は18.6人。2週前の25.0人からは減りましたが、今冬のピークが17.5人、調査開始以来初の夏の流行だった昨夏のピークが、7月中旬の14.3人でしたから、まさに異例事態。学級閉鎖も出ています」(沖縄県健康増進課)
 流行している型は、B型とA香港型。夏でもかかりやすいタイプに突然変異でもしたのか?
「インフルエンザウイルスは毎年少しずつ変異しますが、今回大きく変異はしていません」
 と言うのは、国立感染症研究所・感染症情報センターの安井良則主任研究官だ。
「インフルエンザは空気が乾燥する冬しか感染しない、というのは間違い。実は夏でも感染します。本当はインフルエンザなのに、ただの夏風邪だと思っているケースが少なくないようです。今回の流行の原因はハッキリわかりませんが、近年、インフルエンザ迅速診断キットが普及して、夏でも手軽にウイルス検査ができるようになりました。それが患者発見数増加につながった可能性はあります」(安井氏)
 つまり、夏でも感染・流行があるのはおかしくなく、昨夏のピークが7月中旬だったことを考えると、この夏もこれから拡大の可能性は十分あるということなのだ。
 では、“夏インフルエンザ”の感染を防ぐにはどうすればいいか?
「基本的なことですが、うがいと手洗いですね。夏バテで体力が消耗すると感染しやすいので、バテを防ぐことも重要です。また、熱帯地方でインフルエンザが流行するのは雨期だといわれます。みな外に出ず、家の中で集まっているので、飛沫感染で広がると考えられます。夏場にマスクをするわけにいかないでしょうから、人が集まる狭い場所に行かないことが大事ですね」(安井氏)
 夏休みに沖縄や北海道など、流行地域に旅行に行く人は、ご注意を!

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