1キロでも体重減らせば効果あり
ドンとやせようとするからつらい
「食事を制限して、ダイエットに励みなさい」――生活習慣病患者は医者にダイエットを勧められる。肥満解消が症状の改善に役立つのは分かっていても、5キロ、10キロもやせるのはつらい! でも、あきらめるのは早い。わずか1キロでもやせれば、気になる検査数値は下がるのだ。1キロ、2キロ、3キロ……ダイエットも“チリツモ”でOKなのだ。
●血圧
一般に体重を1キロ減らすと、最高血圧が1〜2mmHg下がるといわれている。
「減量によって血管内に蓄積された脂肪が解消され、血流がスムーズになるため、血圧が下がります。BMI25以上の肥満の高血圧患者ほど、脂肪の解消が進みやすく、降圧効果も高いのです。もちろん、減量が2キロ、3キロの方が、より効果的です」(東海大学東京病院・片岡邦三医師)
●中性脂肪・コレステロール
外食がちで野菜が不足し、夜の宴会が度重なると、コレステロール値や中性脂肪値が上がりやすいが、これも1キロのダイエットで数値が改善する。
「中性脂肪は、“1キロの減量で1%下がる”といわれています。総コレステロール値は1キロの増量で、20〜40mg/dl上がる。この総コレステロール値も悪玉コレステロール値も、体重の減少とともに低下することが報告されています」(管理栄養士・林かおり氏)
●血糖値
「夕飯を抜いただけで、翌朝の血糖値が下がるほどで、血糖値は非常にダイエット効果が出やすい。過去数カ月の状況を反映するHbA1cは、一定量の減量を達成して、やせた体を維持することで、少しずつ低下することが分かっています」(片岡医師)
そのHbA1cは、体重5%減で0.6%下がり、10%減で1.5%下がるという海外のデータもある。
愛知医科大の研究によれば、体重の5%減で、脂肪肝から正常な肝臓に戻り、肝機能も体重減で回復することが分かっている。尿酸値もしかりだ。1キロ、2キロの減量でも、検査数値がちゃんと改善することが分かったが、より効果的なのは5%減量だという。
「医学的に“減量”という場合は、3キロ以上の体重減を指します。70キロ前後の男性なら約5%。これ以上の減量で、症状改善効果が高まることが分かっています」(片岡医師)
体重を1キロ落とすには、7200キロカロリーを消費しなければいけない。茶碗にご飯1杯分は約200キロカロリーだから、毎日ご飯1杯を控えると、36日、約1カ月で1キロ減る計算だ。こう考えると、やる気も出るではないか。
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