汗でわかる危ない病気
においやベタつき、かき方などでチェック
汗が気になる季節だが、汗の「質」や「かき方」で、気づかなかった病気を発見できるのをご存じか。「オレの汗は最近妙にベタベタして臭い」とこぼしているアナタ!それは怖い病気のサインかもしれないのだ。
「汗は診断基準のひとつ。ベタベタ度やにおい、かき方などから病名をある程度推測できます」
こう言うのは汗と体臭治療に詳しい「五味クリニック」の五味常明院長だ。では、「どんな汗」が「どんな病気」のサインなのか紹介しよう。
●アンモニア臭い
「最近、汗がおしっこ臭いわよ」。妻や子供にそう言われ、白い下着に黄色い汗染みがつくようなら、肝臓か腎臓の病気を疑った方がいい。
「アンモニア臭が強くなる原因は、体内の有害物質を無毒化し胆汁に溶かして便として排出する肝臓の機能が低下したためです」(五味院長)
黄色い汗染みは、腎臓から便として出るべき尿素などの血中濃度が高まり、汗として排出されるからだ。
●甘酸っぱいにおいがする
「糖尿病患者の汗は、尿と同じで果物が腐ったような甘酸っぱいにおいがします。これは脂肪を分解してできるケトン体が汗に含まれるからです」(千代田漢方クリニック・高橋智之院長)
●急にかく
運動してないのに急に汗が出るのは「自律神経失調症」、手の震えや動悸を伴えば「甲状腺機能亢進症」の恐れありだ。
「甲状腺はのど仏の下にあり、新陳代謝を促すホルモンを分泌している。この器官の機能が亢進すると代謝が進み過ぎて汗が出ます」(五味院長)
●大量にかく
悪性がんになる場合もある「褐色細胞腫」が、副腎やその周辺の交感神経にできると、アドレナリンが大量に分泌され、代謝が良くなり、大量の汗が出るという。
「急に高血圧になったり、胸や胃痛が伴う人は病院で検査を受けた方がいい」(五味院長)
また、脳腫瘍ができると、視床下部にある体温調整中枢を圧迫するため汗が大量に出る。
●部分的にかく
顔にだけ汗をかくのは、手足が震え全身が硬直する「パーキンソン病」の疑いがある。「糖尿病」は頭部か上半身、あるいは下半身だけに汗をかく。合併症で汗を調節している交感神経がダメージを受けるためだ。
「脳梗塞患者は麻痺した側のみに汗をかきます。軽い脳梗塞に気づかない人もいるので、左右で汗の出の違いがある人は要注意」(五味院長)
汗は健康のバロメーター。しっかり変化をチェックし、厄介な病気の早期発見・早期治療に役立てようではないか。
top>
医師に質問|mixi|症状別
美容院/エクステ|女性総合大辞典