年とともに落ちていく代謝力を鍛えて健康になる

健康に生きていくためには欠かせないこと

 健康になりたければ、“代謝力アップ”が不可欠だ。代謝とは「エネルギーを発散する」「食べた物をエネルギーに変える」「細胞が新しいものに生まれ変わる」「老廃物が体外に出る」などの働き。共通しているのは、「健康に生きていくために欠かせない」ということで、だからこそ代謝力を高めることが重要なのだ。
「特に、40代以降は意識して代謝力アップに努めた方がいい。代謝力は、年齢とともに落ちていくからです」と言うのは、明治安田厚生事業団の小野寺由美子氏(健康運動指導士)。
 そこで方法だ。基本は運動をして筋肉量を増やすことだが、昭和女子大学生活科学科・中津川研一教授は「もっと楽に代謝力を高める方法もあるので、それから始めるのもいい」と言う。その主なものを紹介しよう。

●食物繊維を取る
「筋肉には骨格筋と、平滑筋とがあります。骨格筋が一般的にイメージされる筋肉で、平滑筋は腸や胃など消化管の筋肉です。この平滑筋を活発に動かして鍛えると、代謝力アップにつながるのです。そのためにいいのは食物繊維。胃や腸を刺激して、消化管の働きが高まります」(中津川氏)
 食物繊維が多いのは野菜、根菜、海藻類、キノコ類、コンニャクなどだ。

●活気を高める
 活気、つまり“やる気”のこと。小野寺氏が言う。
「その人がじっとしているときの代謝である安静時代謝を測定するときは、イスに座ってリラックスした状態にしてもらいます。これが最も代謝が低くなるから。日常生活でも同じことが言えます。同じことをするのに、ボーッとしてやるのと、よし、頑張るぞと気合十分で臨むのとでは、代謝力が違ってきます」
 テレビを見るときも漫然とではなく「へぇーっそうなんだ!」「面白い!」など、積極的にリアクションを表現するのだ。

●朝起きたとき日の光を浴びる 
「眠っている間は副交感神経が優位になっています。これを、朝起きたときにバシッと交感神経優位に切り替えるのに、日の光が有効なのです。代謝を上げるには、交感神経が優位にならないと駄目です。うまく切り替わらないまま、ぼんやりした状態で午前中を過ごすと、午前中は代謝力が低下したまま過ごすことになります」(中津川氏)
 少しでも長く交感神経が優位な状態にして、代謝がいい状態を保とう、ということ。

●朝食を食べる
「食事をすると体が熱くなる。これは代謝が上がっている証拠です。朝は食事による熱を発生させる働きが一番高いとき。朝食を食べることで代謝の高い状態を保つことができるのです。特にタンパク質は糖質や脂質に比べて熱の発生量が多い栄養素です。納豆や卵などをしっかり取りましょう」(小野寺氏)

●唐辛子やショウガを摂取
「唐辛子やショウガなどは、より体を熱くさせ、代謝を上げます」(小野寺氏)

●心臓、腎臓、肝臓の働きを高める
 どちらかというと“正攻法”だが――。
「心臓、腎臓、肝臓は代謝量が大きい臓器です。この働きを低下させないことは、代謝力を鍛えるためにとても重要です」(小野寺氏)
 一番いいのは、塩分摂取を控えること。刺し身はしょうゆにどっぷりつけない、ソースは少なめ、ドレッシングの代わりにレモン汁、具だくさんのみそ汁でみそを少なめに、など、少しの工夫でも、トータルの塩分摂取量は減ってくる。
「代謝力を上げれば、知らないうちに2〜3キロ体重が落ちていた、ということもある。健康度が上がります」(中津川氏)
 やる価値ありだよ!

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