職種別 40歳すぎたらこのメニュー

年をとっても元気でいたけりゃコレを食え

 人間、40歳にもなれば自然と代謝力が落ち、同じものを食べてもぜい肉がついてくる。人生の後半戦を生活習慣病にやられず健康に過ごすには、食べるモノを考えにゃならんのだ。
 内勤の事務系と外を飛び回る営業系、宴会が多い営業系では、積極的に取るべき栄養素、抑えた方がいい栄養素が違う。そこで、管理栄養士の池上保子氏に、職種別「40歳以降のお薦めメニュー」を考えてもらった。

●デスクワークが多い事務系
「カロリー消費が少ないので、脂質などを抑える一方、頭脳労働ですから、脳の働きを支えるタンパク質とビタミンB 1を十分取りましょう」
<朝>
 麩(ふ)と野菜のみそ汁、高野豆腐の煮物、納豆、大豆の五目煮など、伝統的な和食がいい。
「良質タンパクである大豆には、脳の活性化に役立つグルタミン酸、レシチンが含まれます」
 時間がなかったら“ゴマ入りきな粉牛乳”をグイッと一杯。
「きな粉のレシチン、ゴマのビタミンE、牛乳のカルシウムとトリプトファンが頭を仕事モードに切り替えてくれます」
<昼>
 刺し身、焼き魚、冷ややっこなどの定食ものを。
「魚のDHAが記憶力を高めます。また、午後の眠気を防ぐためにも、ビタミンB1も積極的に」
<夜>
 イワシやアジといった青魚、がんもどきの煮物、ほうれん草やブロッコリーのゴマ和えなどがオススメ。

●外回りでよく歩く“昼の営業”系
「ストレスが多く体力を使うので、疲れを癒やすクエン酸、ストレスを和らげるビタミンC、活力のもととなるタンパク質を取りましょう」
<朝>
 ご飯はビタミンB1が多い胚芽米。具だくさんのみそ汁、納豆か冷ややっこ、野菜のおひたしなどをおかずにするといい。
「クエン酸とビタミンCが多いレモンの搾り汁1個分にハチミツ、牛乳を混ぜた“レモンミルク”を添えましょう。時間がなければレモンミルクのみでもOKです」
<昼>
 動物性タンパクとビタミンB1が豊富な豚肉を使った料理を。
「ニラレバや肉野菜炒めなど、ニラやニンニク、ネギと一緒に食べられる料理が理想です」
<夜>
 夕食から就寝まで時間が短い人は、消化の悪い脂肪は控え、サッパリしたものを。
「魚料理や豆腐を使ったものに、野菜をたっぷり添えてください。肉を食べるならしゃぶしゃぶがいいですね」

●宴会が多い“夜の営業”係
「肝臓に負担をかけないよう心がけましょう」
<朝>
 野菜の煮物、納豆などをおかずに、肝臓にいいタウリンがたっぷりのシジミのみそ汁を。
「貝は身も食べましょう。二日酔いの時は、ショウガ汁と梅干しをお湯に入れたものか、レモンを搾ったトマトジュースを飲んでください」
<昼>
 宴会がある日は、そばやうどんなど軽めにしておこう。
「わかめや山菜など、コレステロールを吸着してくれる食物繊維が多いものを選びましょう」
<夜>
「飲む前にリンゴを半分か1個、ゆっくりかんで食べることをオススメします。血糖の上昇を緩やかにするペクチンを含むうえ、ボリュームがあるので、宴会で食べる量も減ります」
 つまみはチーズ、枝豆や冷ややっこなどの大豆製品が肝臓にいい。
「飲んだ後のシメはラーメンではなく、雑炊にしてください。特にモズク雑炊は、血圧を下げるアルギン酸などを多く含んでいいですよ」

 さらに50代、60代になったらどんな食事内容にすればいいか。
「摂取カロリーは抑えつつ、年を取ると吸収が落ちるカルシウムや、大豆食品を積極的に食べましょう。また、高齢でも元気な人の多くは肉も食べています。1日80〜100グラム程度の赤身肉を食べるなど、肉や魚、野菜など全体のバランスに注意してください」

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