プーアル茶がベース 中国茶で持病が大改善

病気別にブレンド


 毎日の食事を工夫して生活習慣病をケアしている人は多いが、外食がちのサラリーマンが完璧に実行するのは難しい。だったら、細かいことは気にせず持病に直接役立つものを積極的に取ってはどうか。中でも中国茶は、生活習慣病をはじめ中高年のさまざまな症状改善に役立つのだ。
 糖尿病のMさん(53歳)は、空腹時血糖値が正常値110mg/dlを大きく上回り200を超えていた。薬は数値の乱高下を防ぐ程度で、症状が改善することはなかったが、プーアル茶を飲み始めて3カ月後、血糖値が150台に。10カ月後の今は正常値に近い120台で安定している。“効く飲み方”が分かったという。
「プーアル茶は食事の摂取カロリーとの関連性が深く、1日の摂取カロリーが2500キロカロリーまでだと、効果的なのですが、それ以上だといくら飲んでも効果なし。これが分かってからは、医師が勧める『1600キロカロリー』以上食べても2500キロカロリー以下なら平気なので、気が楽です」(Mさん)
 プーアル茶にある肝臓の解毒作用で肝機能が回復し、肝臓での糖代謝も回復したことで、Mさんの血糖値が改善したと思われる。
 メカニズムはともかく、中国茶で持病対策を始める人は、プーアル茶をベースにさまざまな効能を持つお茶をブレンドするといい。中国の国家資格茶藝師高級の持ち主で、東京・銀座にある中国茶専門店「三徳堂」の店主、山口恵美氏が言う。
「プーアル茶は代謝を活性化する作用があり、体内の余分なエネルギーを排出してくれるので、ダイエットに最適。これに各自の症状にピッタリのお茶をブレンドすれば、減量プラス症状改善効果が期待できるので、中高年の生活習慣病対策に一石二鳥なのです」

 中高年男性の半数以上が内臓脂肪(メタボリック)症候群に悩む時代。面倒なダイエットと、厄介な症状の改善が一度にできるなら、利用しない手はない。そこで山口氏に、プーアル茶ベースのブレンド茶を教えてもらった。

●高血圧
「雪茶とジャスミン茶をプラスするといい。雪茶だけで飲むと土臭くて渋いのですが、2つのお茶をブレンドするとおいしい」(山口氏)
 Kさん(48歳)は160台/100台の高血圧で、降圧剤のほか頭痛用の鎮痛剤を併用していたが、このブレンド中国茶を飲み始めて2カ月で130台/70台に。肩こりが楽になり、目覚めがよくなった。「医師に相談して服薬もやめることができた」と笑うが、どれくらい飲んだのか?
「朝晩の1日2回です。症状がひどいときは、濃いめで飲んでいました」

●眼精疲労
 菊茶ブレンドだ。仕事で4台のパソコンを駆使するシステムエンジニアのNさん(39歳)は、「仕事から家に帰ってすぐ飲むと、目の奥の重苦しい感じが和らぐ。そのまま寝ると、飲まないときの朝よりかなり楽になる」という。

●ストレス解消
 お茶の中で最も香りが豊かなジャスミン茶をブレンドする。体に香りを巡らせるイメージでゆっくり飲むと、少しずつリラックスしていく。ジャスミン茶は便秘解消にも効果的とか。

●精力増強
 虞美人茶割りで飲むといいという。あくまでもお茶なので、即効性はない。2、3カ月かけて体質改善の気持ちで飲めばいい。

●冷え性
 これは龍井皇精茶を単独で飲む。ビタミンCが豊富で、風邪の諸症状にもいい。中国ではエビと一緒に茶葉を炒めて食べる習慣もあるそうだ。
 おいしい中国茶を健康管理に役立てよう。

【入れ方・飲み方】
 飲むたびに入れるのがベターだが、最初は作り置きを持ち歩くのが簡単だ。
《眼精疲労》《ストレス解消》《精力増強》のお茶は、プーアル茶10グラムと、もう一つの茶5グラムを合わせ、沸騰させて火を止めた湯1リットルに入れて5分蒸らす。
《高血圧》のお茶は、プーアル茶10グラムと雪茶2グラム、ジャスミン茶5グラムを合わせ、同様にして湯に入れて蒸らす。
《冷え性》のお茶は、龍井皇精茶5グラムを1リットルの湯に入れて、5分蒸らす。冷蔵庫で冷やしても、常温でもおいしい。

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