血糖値を下げる裏ワザ

メタボリック症候群対策第1弾

 先月の「メタボリック(内臓脂肪)症候群」の厚労省発表に衝撃を受けている人は多いだろう。なにせ、腹囲85センチ以上(男性の場合)の内臓脂肪型肥満で、高血糖、高脂血症、高血圧の2つ以上に該当すれば、脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こすリスクが高まるというのだから。
 そこで、今回からシリーズで、血糖値、中性脂肪、血圧を徹底的に下げる、とっておきの“裏ワザ”を紹介する。まずは血糖値から。実験などで証明されている信用度大のものばかりだ。

●コタラヒムを利用する
 コタラヒムはスリランカに自生する低木で、現地では糖尿病の治療に用いる薬用植物として知られている。
「ここ数年、日本でも非常に注目を集めています。複数の医療機関などで血糖値を下げる働きが実証されています」(コタラヒムに詳しい「はなぶさ健康食品」の門畑英明氏)
 あるクリニックでは、糖尿病患者9人に、コタラヒムの顆粒を2カ月間、毎食前に摂取してもらったところ、8人中7人(1人途中脱落)の血糖値が低下。7人の平均値は198.4(mg/dl)から186.4に。中には、274から228まで下がった人もいた。ヘモグロビンA1cは、8人中6人が下がり、平均値は8.7%から8.4%になったという。
 サプリメントとして百貨店の健康食品コーナーなどで売られている。

●トマト+オリーブオイルを調理して食べる
 カゴメ広報担当が言う。
「トマトを使った料理に、血糖値の上昇を抑制する作用があることが実証されているのです」
 白米と、トマトやオリーブオイルを使ったリゾット(洋風雑炊)を比較すると、リゾットの方が血糖値上昇を抑制する働きが30%も強い。白米、おにぎり、チキンライス、ボロネーゼ(ミートソース)の比較でも、トマトとオリーブオイルで調理したチキンライスとボロネーゼが、血糖値上昇が格段に低かった。
 トマトが血糖値対策に役立つのは確かだが、「加工用トマト+オリーブオイル」ならもっといい。
「トマトジュースやトマト缶などの原料になる加工用トマトは赤系トマト。生食に多いピンク系より有効成分含有量が多い。これをつぶし、加熱し、さらにオリーブオイルを使うことで、体内への吸収率が高まります」(前出の広報担当者)
 トマトサラダよりトマトソースの方がベターだ。トマト缶をカレーなどに入れるのもいい。

●タマネギをスライスし、15〜30分してから食べる
「インスリンの働きを高めて血糖値を正常に保つ働きがあります」(昭和女子大学生活科学科・中津川研一教授)
 英国では1日100グラム、ほぼ1個分のタマネギを患者に与え、数週間で血糖値を基準値まで下げることに成功している病院もある。
 日本のある実験では、タマネギの辛味成分を糖尿病患者に投与したら80%の患者の血糖値が下がった、という報告もあるのだ。
 包丁でスライスし、15〜30分後に食べる。水にはさらさない。これによって、インスリンの働きを高めるチオスルフィネートという成分の量が多くなるという。生でも加熱しても、血糖値対策に関しては効果に差がない。

●キャベツを毎日食べる
「科学的な根拠は不明なんですが、2週間近く食べ続けると、血糖値に改善が見られるという報告があるのです。ある有名プロレスラーは、毎日キャベツを食べ続けて、3週間で600近い血糖値を180にまで下げました」(前出の中津川氏)
 キャベツを1日2食、半年間食べ続けた人で、血糖値が180から102まで下がった人もいる。
 科学的な根拠は不明とはいえ、食べて害になるものではないので、試してみてはどうだろう。満腹感を感じ、結果的に全体の食事量を減らすことにもなる生食がお勧め。
 ちなみに、中津川氏が教えてくれた「血糖値対策食」は――。
「インスリンの分泌を促して血糖値を下げるのは、ゴーヤ、豆腐、アロエ。インスリン自体の機能を高めるのはバナナ、牡蠣(かき)。インスリンの代わりになる成分を含むのは酒粕(さけかす)。血糖値上昇を防ぐのはコンニャク、酢、ヤマイモ、オクラです」
 さあ、やろう。

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