痛風(高尿酸血症)

ビールも中ビン1本ならOKだ

 かつての“ぜいたく病”痛風も、今やサラリーマンに珍しくない病気になった。これを引き起こす原因が、血中の尿酸値が高くなる高尿酸血症だ。生活改善のツボを、帝京大医学部内科の藤森新教授に聞いた。

●原因を知る
「過食やそれによる肥満、過剰なストレス、アルコールの飲み過ぎなどが挙げられ、特に肥満の影響が大きい。肥満の人の約70%が高尿酸血症というデータもあります」
 また、他の生活習慣病と違う原因に“激しい運動”がある。筋トレなど激しい無酸素運動を行うと、体内で尿酸の産生が進み、同時に筋肉の疲労物質である乳酸が尿酸の排泄(はいせつ)を妨げて、尿酸値が上がるのだ。

●診断と重症度
「血中尿酸値が常に7mg/dlを超えることが診断の基準です。7〜8の間や、8〜9で高血圧や高脂血症の合併症がなければ、生活習慣の改善を行います。8〜9で合併症があったり、9以上なら薬物療法です」
 特に9を超えると、痛風発症率がグンと上がるので、要注意だ。

●生活習慣改善の基本
 肥満が最大の原因だから、やせることが第一。BMIの標準値22から出す標準体重(身長メートルの2乗×22)に、25〜30キロカロリー(職種により変わる)を掛けて出される1日の必要カロリーより抑えること。
「脂質や糖類は控えめに。特に脂肪が分解してできるケトン体は尿酸の排出を妨げます。ご飯などの穀類や芋類は食べ過ぎなければOK。砂糖や果物に含まれる果糖は、脂肪として蓄積されやすいので制限が必要です。急激な減量はかえって尿酸値を高めるので、月に1〜2キロのペースを心がけましょう」
 かつては尿酸のもととなるプリン体の厳しい摂取制限が行われていたが、最近はあまり神経質に管理しないという。
「尿酸値がかなり高い人は別にして、プリン体が多い肝やイワシ、カツオ、エビなども食べても構いません。1日のプリン体摂取量の目安は300ミリグラム以下です」
 カツオ1人前、車エビ3尾(ともに80グラム)で、プリン体含有量は150〜170ミリグラムだ。
「痛風の天敵といわれるビールも、中ビン1本程度なら大丈夫。お酒は種類よりも量が問題で、アルコール換算で1日20〜30ミリリットル以内に。運動は1日30分歩くなど、有酸素運動をしてください」

●効果を測定
「家庭で血中尿酸値を測る方法はありませんので、3カ月に1度、検診を受けてください。普段から生活改善の効果を確かめるなら、体重でどのくらい肥満が解消しているかを確認してください」

●自分流にアレンジ
 それでも尿酸値が下がらなければ、自分なりに上手に工夫しよう。
「プリン体は“うま味”の成分。煮干しやカツオ節、シイタケなどダシが出る食べ物に多く含まれているので、ダシの効いた料理よりあっさり味を心がけましょう。肉や魚は焼くより煮て、ダシが出た煮汁を飲まない。ラーメンもスープは残し、鍋物は具だけ食べて汁は残すようにしてください」
 それじゃ、あまりに味気ないというなら、卵や乳製品を使ってこってり感を出す手がある。
「卵はプリン体が少ない。また、乳製品をよく食べる人に痛風患者が少ない、というデータもあります。それぞれコレステロールや乳脂肪に注意すれば“強い味方”になるでしょう。また、尿酸は酸性が強いほど結晶化しやすい。海藻やホウレンソウ、ゴボウなどの野菜を積極的に食べて尿をアルカリ化すれば、尿酸の排出を促せます」

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