松田麻美子氏

「50代からの超健康革命」 (グスコー出版 1800円)

 日米を往復して「ナチュラル・ハイジーン」(1830年代に米医師らによって確立された健康理論)の研究と普及に取り組む著者が、50代以降に向けて書き下ろした“老化撃退”のテキスト本だ。

「健康は誰にでも与えられている当然の権利であって、自ら望み、努力さえすれば、簡単に手に入れることができます。しかも、幾つになっても遅すぎるということはありません」
 そのための究極のセルフケア理論と、その実践方法を説いている。
 88歳でヘルシーな食事への大転換を決断し、心臓の不整脈、脳梗塞の後遺症、慢性気管支炎、歩行困難などのトラブルを次々と解消し、94歳で亡くなるまで精力的な活動を続けたスポック博士など、中高年を勇気づける実例もたくさん紹介されている。
 著者自身も34歳で子宮筋腫が悪化して摘出手術を受けて以来、若年性の更年期障害に苦しみ抜いた。ありとあらゆる健康情報を試しても得られなかった効果を初めて実感できたのが、39歳で出合ったナチュラル・ハイジーンだったという。
「食事を変えてわずか1週間で更年期症状から解放されたばかりか、慢性疲労や肩こり、関節の痛みまで消え、ベルトの穴2つ分スリムになりました。それからずっとこの食生活を続け、57歳の今もまったく疲れ知らず。毎朝5キロ、週末には10キロ走り、腕立て伏せは100回。体は柔らかいし、今どきの30代よりずっと元気な超健康生活をエンジョイしてます(笑い)」
 一言でいうと、消化のエネルギーを節約する生菜食中心の食生活がナチュラル・ハイジーンの基本。できる範囲で実行して、まず効果を実感してほしいと著者は言う。
「朝食はフルーツだけをたっぷり食べる。それだけでもスリムになれるし、塩分摂取量が3分の1減り、血圧・コレステロール・肝臓などの数値も確実に改善されます。何よりエネルギーがあふれ、インポテンツも改善される。試して損はありませんよ(笑い)」

〈まつだ・まみこ〉日本ナチュラル・ハイジーン普及協会会長。米国ウェスリヤン大学卒業、米国ヒューストン在住。著書に「常識破りの超健康革命」など。

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