ボディコア体操で腰痛、肩凝り、肥満を防ぐ

体の芯から鍛える


 腰痛や肩凝り、肥満などを根本から改善する「ボディコア体操」が、いま注目を集めている。
 ボディコアつまり「体の芯」は、背骨や骨盤を支えている体の中心の筋肉のこと。これを鍛える体操が「ボディコア体操」だ。「ジャイロキネシス」という米国生まれのエクササイズで、ボディコア体操を指導する「Studio Natural Flow」の山本祐希江氏が言う。
「ボディコアが衰えると、猫背や体の片側に重心をかけた姿勢を取りがちになり、やがては背骨や骨盤に歪みが出て、筋肉のつき方が偏り、凝りや痛みの一因になったり、脂肪がつきやすくなります」
 サラリーマンの多くが悩む腰痛、肩凝り、肥満を解消するのに、ボディコア体操はバッチリなのだ。そこで、目的別にこの体操を簡単にやる方法を山本氏に教えてもらった。
《やるときのポイント》
「どれも、丹田(ヘソ下)に力を集めるようにして、それを意識しながら、ゆっくりと流れるような動作でやります。ねじったり、ひねったりするときは、気持ちいいと感じるぎりぎりのところまで。回数や時間などは決まっていません。気持ちいい、すっきりしたと感じるくらいの回数が一番です」

【腰痛】
★イスに座り、両足を広げ、ひざに手を置く。腰の辺りを丸めていき、丸まったら今度は上体を反らしていく。丸めるときは手の指が内側に、反るにつれて指が外側に向くようにする。
「背骨が隙間(すきま)をつくるように丸めます。腰骨を前に傾けるような感じで反り、アゴや胸を突き出さないようにしてください」
★四つんばいで、頭からおしりは直線にする。ゆっくりと体を反らせ、次に猫が伸びをするように体を丸める。
「反るときは足の指を立て、丸まるときは指を立てないで伸ばす。頭からおしりまで背骨をひとつずつ動かすように意識してやりましょう」

【肩凝り】
★イスに座り、手のひらが上を向くように両手の指を組み、頭上をゆっくりと回す。
「腕を回すのではなく、肩甲骨を回すように意識してやってください。首は動かないようにします。耳と肩とのスペースを一定にしながらやるのもポイントです」
★イスに座り、正面から見たら漢字の「山」の形になるように、手を90度に曲げる。そのまま肩甲骨を前後に動かす。
「肩甲骨を動かすのは難しいので、最初はだれかに肩甲骨を触ってチェックしてもらうといい」

【肥満】
 お腹をへこませ、内臓についた脂肪を燃焼させるのに効果的な方法だ。
★イスに座り、両足を広げ、ひざに手を置く。右手をお腹に当て、力が集まっているのを意識し、ゆっくりと右に体をひねる。左も同様にする。
「タオルを絞るときのように、体の芯からねじるように動きます。足が動かないように」★上半身を後ろに倒して座り、足を交互に伸ばしながら上げる。
「体の芯から押し出すように伸ばすこと。腕に体重を乗せ過ぎず、お腹の力で体を支えてください」
 体操に加えて、アミノ酸「BCAA」を摂取すると一層効果的。目安は1日2000ミリグラム。マグロや豚肉など食事からも取れるが、サプリメントやドリンクも売られているので、利用するといい。
 体操はすべてやらなくても、やりやすいものを選べばいい。いざ!

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