楽々できる 栄養バランス満点メニュー

専門家が編み出した

 徹底した食事管理が必要な糖尿病患者が参考にしているのが「4群点数法」。簡単にいえば、すべての食品を4群に分けて、各群から適量ずつ取っていく方法だ。これを実行すれば、栄養バランス、摂取カロリーも完璧で、健康維持に直結した食生活になる。
 糖尿病でない人も、これをマネしない手はない。うまく活用すれば健康に大プラスだし、糖尿病予防にもなるはず。しかし問題は、やり方が面倒くさくて難しいこと。
 そこで、横浜創英短期大学・則岡孝子教授に、ものぐさサラリーマンでも楽々できる“栄養バランス満点メニュー”実践法を編み出してもらった。ステップ1からステップ4まであるので、段階別にやっていこう!

《ステップ1》
「まずは、1日3食を基本として、1回の食事が3〜5皿になるようにすることから始めましょう。主食が1皿、メーンのおかずと副菜がそれぞれ1、2皿ずつです」
 ご飯やパン、イモ類は主食と考える。肉や魚、卵や大豆類はメーンのおかず、野菜やキノコ類、海藻類は副菜だ。
「たとえば、朝食はパンとハムエッグとサラダ、昼食はご飯と豚しゃぶとヒジキの煮物、夕食はご飯と焼き魚とおひたしと冷ややっこ、そしてみそ汁、というパターンです。1日1回は油を使った料理を食べた方がいいので、夕食のおひたしをホウレンソウのベーコン炒めなどにしてもいいでしょう」
 1日2食の場合は、本来は皿数を変えなければならないが、楽に実践するために“1回3〜5皿”でやる。
「お酒を飲みたいときは、日本酒ならお銚子1本、ビールなら中びん1本程度、焼酎ならお湯割りや水割りなどをコップ半杯くらいに」
 たとえば“お銚子2本飲んでしまった”というときは、主食の量を“普通の半分”にして調整を。

《ステップ2》
「1回3〜5皿」の次は“色”だ。
「異なる色を組み合わせたカラフルな食事をします。一番いいのは1回の食事に赤、赤紫、橙、黄、黄緑、緑、白の7色がそろうこと。難しければ、1日のトータルで7色になるのでもいいです」
 最初は戸惑うかもしれないが、意外に簡単だ。赤や緑が足りなければ、トマトやホウレンソウ、チンゲンサイなどを加えればいい。橙や黄緑なら、カボチャやニンジン、サヤインゲンやグリーンピースなど。
「今は市販の野菜ジュースなども充実していますから、それらで補って、カラフルにするのもいい」
 乾燥ネギやワカメ、ゴマ、カツオブシなど、携帯できる食品を活用してカラフルになるようにしてもいい。これなら、外食中心でも大丈夫だ。

《ステップ3》
 副菜を充実させ、さらに1日1個は果物を食べるようにする。
「“副菜グループ”に入るのは野菜、キノコ類、海藻類ですが、この3つを3対1対1くらいの割合で取るようにします」
 毎回の食事で出来れば一番いいが、無理なら1日1回だけでもいい。《ステップ1》で例として出した夕食「ご飯、焼き魚、おひたし、冷ややっこ、みそ汁」なら、おひたしをホウレンソウとキノコのおひたしにし、冷ややっこにワカメとキュウリ、トマトを加えればいい。それでも不足していると思うときは、みそ汁にワカメ、ネギ、キノコをたっぷり入れるのも手だ。

《ステップ4》
 メーンのおかずのバランスを考える。
「メーンのおかずとして考えるのは、魚、肉、卵、大豆製品です。理想的なのは、朝に卵、昼と夜が魚あるいは脂身の少ない肉、大豆製品という形です。大豆製品は豆腐、油揚げ、納豆、豆乳などいろんなバリエーションがあるので、取りやすい形を選べばいいです」
 この方法なら簡単だ。まずはステップ1から始めよう。

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