こんなクセは健康に“NG”だ

指鳴らし、はなを強くかむ、足組み…


 なくて七癖。人には必ず何かしらクセがあるものだ。その何げないクセが病気やケガを招く恐れがあることをご存じか!? 健康に“NG”のクセはこんなにある!

●手の指や首、腰の関節をポキポキ鳴らす
「鳴らした時はストレッチ効果でスキッとした気分になりますが、実は体にはよくありません」
 と言うのは、日本橋「KIZUカイロプラクティック」の木津直昭院長。
「ポキポキという音は、関節内部で発生する衝撃波が原因。関節を曲げることで、関節全体を包む“関節包”の内部の圧力が変化して気泡が生じ、それがはじける時に軟骨やじん帯を振動させ、音が出るのです」
 指を鳴らすと関節が太くなるのは、傷ついた軟骨やじん帯を修復するために、組織の増殖が起こるからだという。
「指なら太くなるかつき指程度の影響で済みますが、首の頚椎や腰の腰椎を鳴らしすぎると、太い神経や血管を傷め、頭痛や肩こり、手のしびれ、顔面神経痛、座骨神経痛などを起こしかねません。カイロプラクティック治療で正しいストレッチを受ければ、鳴らしたくなくなりますよ」(木津院長)

●はなを強くかむ
 最も悪影響が及ぶのは耳だ。神尾記念病院の斎藤洋三顧問が言う。
「はなを強くかむと、鼻腔内の圧力が上がり、ウイルス混じりの鼻汁が耳管を通って中耳に届き、急性中耳炎の原因になることがあるのです。両方一度にかんでも同じことが起こります」
 鼻の毛細血管が切れて鼻血が出たり、まれに耳の鼓膜が破れることも。片方ずつ、静かにかむようにしよう。

●つまようじで強く歯を擦る
 ようじの先が丸まるほど、何度もシーハーする人を見かけるが……。
「先のとがったようじは歯茎を傷める原因となります。食べかすが挟まりやすい人は、もともと歯周病がある可能性があり、それが悪化しかねません。糸ようじや歯間ブラシを使ってください」(西新橋の川南歯科クリニック・川南聡院長)

●足を組む時いつも同じ方を上にする
「その方が楽だから」という人は、すでに体に歪みが生じている。頭痛や肩こり、下痢や便秘など腸の不調の原因だ。
「逆向きにして痛みが出ないうちは、努めて足を交互に組んだりすれば治る余地はある。しかし、すでに歪んだ状態で逆向きの動作をすると、二重の歪みを起こしかねません」(木津院長)

●左右決まった方の肩にカバンをかける
「片方の首や肩、腰に負担がかかり、これも歪みの原因です。ただ、負担がかかる方に歪むか、それをかばって逆側に歪むかは人によってさまざまです」(木津院長)

●左右どちらかだけで食べ物をかむ
 虫歯などをきっかけに、そういうクセがついている人も多いだろう。
「片側だけでかむということは、あごや首の筋肉も常に片側だけしか使っていないということ。それは顎関節症の原因となり、あごの関節の痛みや肩こり、頭痛、めまいなどが起きかねません」(木津院長)
 歯の病気があったら早めに治療し、意識して両側でかむように。


top>データベース4>