鼻のトラブル この症状なら病院へ

風邪か花粉症だと思っていたら…

 この時季は風邪や花粉症でクシャミ、鼻水、鼻詰まりなど、鼻のトラブルに見舞われる人が少なくない。しかし「風邪や花粉症だと思っていたら、実は……」というケースもある。そこで、鼻の重大病を見逃さないために、“鼻の症状”についての必須知識を、専門家に聞いた。

★鼻汁に血が混じっている
 鼻血ほどではないが、鼻汁に血が混じって茶色っぽくなっているときは、すぐに病院に行った方がいい。がんの可能性もある。国立病院機構大阪医療センター耳鼻咽喉科・川上理郎医長が言う。
「鼻汁に血が混じるのは副鼻腔炎(蓄膿症)に多い症状ですが、鼻のがんの症状が副鼻腔炎に似ていることを考えると、確認するためにも病院で検査を受けるべきです」
 笠井耳鼻咽喉科クリニック・笠井創院長も、こう指摘する。
「鼻のがんは初期では症状がほとんどない。だから、何らかの症状が出てきたときは、すでにかなり進行しています。私の患者さんの中には副鼻腔炎だと思って放っておいたために、手遅れになってしまった人もいるのです」

★鼻血が止まらない
 本格的な鼻血が出てなかなか止まらないとき、まず考えられるのは“間違った止血”だ。
「鼻の穴にティッシュを詰めたりするだけでは、止血にならないことがあります。鼻翼の辺りの血管が最も切れやすいので、まずはその辺りを押さえるようにします。それでも鼻血が止まらなければ、病院で止血をしてもらい、さらに検査を受けること。血管が切れている原因を突き止める必要があります」(笠井氏)

★ニオイが分からない
「鼻詰まりでニオイが分からないのなら、詰まりが取れれば問題は解決します。注意しなければならないのは、鼻詰まりがないとき。神経がやられていることもあるのです。少しでも早く病院に行くべきです。神経に原因があるときは治りが難しく、症状が長引くにつれ、その傾向が強くなります」(川上氏)

★片方の鼻だけ詰まる
「鼻中隔弯曲症が考えられます。ただ、鼻中隔弯曲症で右(左)に曲がっている人は左(右)に肥厚性鼻炎を起こしていることも多く、結果的に“両方詰まる”というケースが一般的です」(川上氏)
 笠井氏も「“片方の鼻だけ”はあまりないことなので、なぜそうなっているかを病院で調べることをすすめます」。

★両方の鼻がずっと詰まっている
「風邪をひいているときに鼻詰まりがあるのは当然ですが、治ったのに鼻詰まりが続くときは、副鼻腔炎が一番に考えられます。鼻中隔弯曲症と肥厚性鼻炎を併発していることもあります」(川上氏)
“今すぐ”というほどではないが、時間を見つけて病院に行った方がいい。特に副鼻腔炎は、「放っておくと確実に進行し、鼻詰まりなどの症状が悪化する」(笠井氏)という。

★鼻が痛んで赤く腫れる
 頭痛、顔面痛、発熱などを伴うこともある。
「鼻の中におできができている、副鼻腔炎が悪化しているなどのケースが考えられます。副鼻腔炎が悪化すると髄膜炎を起こすこともあるので、病院に急ぐべきです」(笠井氏)

★鼻くそがたくさんたまる
「鼻の粘膜に炎症が起きていることが考えられます。やはり原因を病院で探った方がいいでしょう」(笠井氏)

★水っぽい鼻汁が出て、クシャミも出る
「長く続くときはアレルギー性鼻炎の可能性があります」(川上氏)

★膿のような鼻汁が出る
「副鼻腔炎によくある症状です」(川上氏)
 鼻の“異変”を見落とすな!

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