ビタミンサプリで体調不良を吹っ飛ばせ
目的別にピッタリの物を選ぶのが賢いやり方だ
春の人事異動や、季節の変わり目の影響で、心身が不調という人が少なくないだろう。そんなとき、手軽にやれる対策が「ビタミンサプリ補充」だ。目的に合ったものを上手に選んで摂取すれば、元気がよみがえる。横浜創英短期大学・則岡孝子教授に聞いた。
まず基本的な取り方は、“総合ビタミン+個々のビタミン”だ。
「いまは野菜に含まれるビタミン類の含有量が減少していることもあって、不規則な食生活の人はもちろん、規則的な食生活の人も、どうしてもビタミン不足になりがち。その状態で必要なものだけを単体で取っても、働きが悪いのです。総合ビタミンで“地ならし”をしてから、その上で必要なビタミンをプラスしてこそ、その効果が存分に発揮されるのです」
ビタミンが水溶性か脂溶性かでも取り方が違う。
「ビタミンCやB群のように水溶性なら、時間がたてば尿で排出されるため、朝と夕の2回取る。ビタミンA、D、Eなどは脂溶性で、体内に蓄積されるので、1日1回で」
ビタミンEは化学合成したものより天然の方が効果が2倍近く高いという。容器のラベルに「d―αトコフェロール」の表示があれば天然だ。ビタミンAは、その前駆物質であるβ―カロテンで取った方が、過剰摂取の害が少ないといわれている。
では、具体的な“目的別ビタミン”だ。
●疲れ
「慢性的な疲労にはβ―カロテン(ビタミンA)、ビタミンC、Eです。いずれも抗酸化作用が強く、疲労の原因になり免疫力も下げる活性酸素を除去します」
β―カロテン(ビタミンA)、ビタミンC、Eは、3つ一緒に取った方が、より効果的。相互作用で働きが高まるのだ。
一方、筋肉の疲れがひどいときはビタミンB1。
「疲労物質の乳酸を体内に蓄積させません」
●眠れない
「ビタミンB6です。神経伝達物質セロトニンを作り、精神を安定させ、眠りやすくします」
●ストレス
ビタミンCだ。
「これが不足すると、“抗ストレスホルモン”が副腎で十分に作られず、ストレスに負けてしまう」
さらに、ビタミンB1、B12もプラスする。
「神経の機能を正常に保つ働きがあります」
ストレスからイライラしたり、うつ状態になっている人にもおすすめ。
●集中力、根気、記憶力低下
ビタミンB群を取る。
「特に、神経のエネルギー源になるB1、脳を活性化させるB6、精神を安定させて集中力や記憶力を高めるB1 2が必要です。どれが不足しても、神経が正常に働きにくくなります」
●風邪
「免疫力を高めて風邪などの感染症にかかりにくくするビタミンCを、朝、昼、夕、寝る前の1日4回、500ミリグラムずつ定期的に補給するといい。かかっているときも積極的にCを取ると、治りが早くなります」
粘膜を強くするビタミンAを同時に取るともっといい。
さあ、やろう。
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