あなたは“何派”の睡眠障害?

違う“派”の対策やってもムダ

「なかなか眠れない」「熟睡できない」「夜中に何度も起きる」など、“眠りの悩み”を抱えている人は非常に多い。さまざまな対策が紹介されているが、それらを安易にやるのは避けた方がいい。睡眠障害に詳しい東京慈恵会医科大学精神神経科・山寺亘講師が言う。
「睡眠障害にはいくつかのタイプがあり、タイプに合わない対策では、症状は改善されません。むしろ、ひどくなることもあります。自分のタイプに応じた対策を取ることが大事です」
 山寺氏は、慈恵医大の睡眠外来を受診した患者を、過去12年間にわたって調べ、原因別にいくつかの“派”に分けた。あなたの睡眠障害は、何派か?

【「睡眠恐怖症」派】
★寝付きが特に悪い
★今日も眠れるだろうか、と日中から不安だ
★睡眠は8時間以上取らなければならない、と思っている
★眠れないので、夜になるのが怖い
★なかなか眠れないのだが、一度寝入ると熟睡できる
「睡眠に対して強いこだわりがあり、質の良い眠りをしなければならないと思うあまり、かえって眠れなくなるのが睡眠恐怖症です。眠れない→気にする→一層眠れないという悪循環を改善し断ち切るためには、睡眠に対する正しい知識を持つことが不可欠。精神科の受診を」
□★が2つ以上当てはまる人は可能性が高い(ほかも同じ)。

【「睡眠時無呼吸症候群」派】
★横になったらすぐに眠れ、熟睡もしているのに、疲れが取れない
★日中、眠くて仕方がない
★意思に反して居眠りを毎日のようにしてしまう
★眠れば眠るほど疲労が増す気がする
★イビキを指摘されたことがある
「中高年男性に圧倒的に多く、大半は“眠りに関する問題点はない”と思っているのですが、実際問題として、日中眠くて仕方がない。寝てはいけない場所でもつい居眠りをしそうになる。当てはまる人は、すぐに病院で専門的な治療が必要です」
 就寝中に10秒以上の呼吸停止が1時間に5回以上ある人はヤバイ。家族にチェックしてもらおう。

【「心の病気」派】
★夜明け前から目が覚めて、そのあと眠れない
★なかなか眠れない
★夜中に何度も目が覚める
★気分が落ち込みがち
★何時間寝ても眠り足りない
「うつ病や適応性障害、社会不安障害などの心の病気の大半は、睡眠障害が症状のひとつとして出てきます。特にうつ病は、8割の人に不眠あるいは多眠が見られ、初期症状として出てくることも少なくありません」
「睡眠外来」を設けている病院では、耳鼻咽喉科が主体となっているところもある。その場合「心の病気」派は、適切な治療が受けられないこともある。思い当たる人は精神科の受診が必要だ。

【「リズム障害」派】
★朝、起きられない
★深夜遅くにならないと寝付けない
★“遅寝遅起き”なら問題ないが、“通常の時間”に寝ても朝起きることができない
★入眠後は熟睡できる
★太陽の光をほとんど浴びない生活だ
「体内時計が正常に働いていないことが原因の睡眠障害です。対策は太陽の光を存分に浴びること。起きてすぐカーテンを開けて光を浴び、午前中できる限り外を歩くようにすれば、改善されます」

 以上4つが主な“派”だが、飲酒で睡眠の質が低下している「寝酒が原因」派、暑い、寒い、うるさいなどが原因の「睡眠環境劣悪」派なども見られる。その場合は、原因となっているものを断てば睡眠障害は改善される。
 自分が何派かをまずチェックだ。

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