目の疲れをためない3大作戦

疲労が蓄積すると頭痛、肩凝り、不眠、吐き気を招く

 正月休みで目の疲れが解消されたと思ったら、あっという間に元通り……という人が多いだろう。サラリーマンにとって、パソコンはすでに切り離せない存在だけに、どうしても眼精疲労と無縁ではいられない。そこで重要になってくるのが「目の疲れをためないこと」。これに役立つ“3大作戦”を紹介する。

●今すぐできる眼筋マッサージ
「パソコンの使用時間をゼロにするのは不可能でしょうが、眼筋マッサージで目の疲れを蓄積しないようにするのは、1回3分もあれば大丈夫です。毎日やれば、かなりの効果が期待できます。目の疲れがたまると、頭痛、肩凝り、不眠、吐き気などの原因にもなります」
 こう言うのは、眼精疲労に詳しい吉祥寺森岡眼科・森岡清史院長だ。眼筋マッサージ法を聞いた。
「3メートル先と30センチ先にそれぞれ目標物を設定し、3メートル先を5〜10秒間見たら、30センチ先を5〜10秒間見る。これを3分ほど繰り返します。顔は動かさず、視線だけを移動させるのがコツです。目の疲れは、目の周りの筋肉である眼筋が常に緊張状態にあることが原因です。意識して動かして、疲労が蓄積するのを防ぐのです。仕事の合間や通勤時などにやるといいでしょう」
 もうひとつは湯船の中でやるのが最適。タオルを湯でぬらして絞り、目の上に乗せる。3〜5分ほど乗せたら、こめかみ、目の下、眉毛・目・鼻のそれぞれの内側を指で押して筋肉をほぐす。これも眼筋の緊張解消にいい。

●カシスで体の内側から攻める
「ブルーベリーが眼精疲労にいいとよく言われますが、カシス(日本名は黒房スグリ)の方が5〜13倍も効果が高いことが実験で明らかになったのです」と言うのは、青森県PRロケーションセンターの森庸宏氏だ。ちなみに青森県は国内有数のカシス産地。
 カシスに多量に含まれるアントシアニンが、目の疲れを癒やす働きを持つといわれている。ある実験では、カシスを食べた後2時間パソコンに向かった場合の目の疲れを、食べなかった場合と比較すると、少なくとも15分の1、最大40分の1にまで減少するという結果が出たという。
 カシス関連の商品はコンビニなどでも売られているので、仕事の合間に食べると目の疲れの蓄積防止対策になる。

●330円で疲れ解消する眼精疲労治療室
 眼筋マッサージとカシスに加え、さらに眼精疲労蓄積防止対策の効果を上げたければこれだ。前出の森岡院長は、330円(健康保険適用の場合)で眼精疲労が効率よく解消される「眼精疲労治療室」を8年前から開いている。早速受けてきた。
 まずは、涙と同じ成分の水で目を洗い、油分や汚れを落とす。そして目と肩を温めるパックを5分。同時に、手から肩にかけてのマッサージを受ける。この時点で、目の周辺の疲れがジンワリと溶け出る感じだ。
 パックを取り、顔と首から背中にかけての目のツボを押してくれる。次に、低周波マッサージマシンで、目の周囲を深部から温め、血行を促進させる。仕上げに漢方茶を飲んで終わりだ。
 実は記者はこの日、パソコンの長時間使用などで、目の奥が痛く、かすんで見えるような状態だったが、たった20分の施術で痛みが激減した。 
 自分では手の届かない個所の筋肉をほぐしてもらえ、ツボ押しの力の加減もわかる。内容も値段も違うが、同じような治療、サービスをやっている眼科クリニックなどもあるので、探して試してみる価値ありだ。
 以上の“3大作戦”で目の蓄積疲労とオサラバだ。


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