インフルエンザを阻止する3点セットのツボ


 A香港型とAソ連型のインフルエンザが猛威を振るっている。専門家によると「この2、3週間がピーク」というから、まさに正念場だ。
 インフルエンザ予防の基本はワクチン接種だが、受けていない人がゴロゴロいる。そういう人にも効果的なのが「マスク」「うがい」「手洗い」の3点セットだ。なーんだよ、とバカにしてはいけない。この3つは、インフルエンザウイルスを体内に入れない“予防の王道”なのだ。
 ところが、やり方にはそれぞれ“ツボ”があり、それをはずすと効力は激減。ツボを押さえてやってこそ、インフルエンザウイルス阻止ができるのだ。そこで、谷本内科クリニック・谷本普一院長にその方法を聞いた。

★マスク
「外へ行くときは、マスクをつけた方がよいです。しかし、普通のマスクでは、ウイルスを防ぐのは不可能。マスクの中にガーゼを付けていても同様です」
 谷本院長が勧めるのは、花粉症対策のマスク。普通のマスクより明らかに効果が高い。鼻から口をスッポリ覆うタイプのものを選ぶ。使い方にも要注意だ。
「1日に数回マスクを替えるのです。ウイルスがマスクに付着し、感染原因になるからです」
 はっきりとしたデータはないが、少なくとも一度外したら、次は新しいマスクに替える。
「マスクは使い回すのではなく、使ったら捨てることも大切です」
 妻がインフルエンザを発症したSさんは「自宅にいる間もずっとマスク」「しょっちゅう替えて、使ったものは捨てる」を実行した結果、妻から感染せず乗り切れたという。それほど効果的なのだ。

★うがい
「うがいは口から入ったウイルスを体外に出すことが目的。帰宅後、食事前など、こまめにしてください」
 口の中のウイルスをのどの奥に送り込まないために、うがいの前に口を2、3回すすぐこと。これを知らずにやっている人がけっこう多い。
「紅茶でうがいをすると水でやるより少しよいようです。インフルエンザ予防に効果があると報告されています」
 紅茶は通常の4倍に薄めたものでも効果があるという。

★手洗い
「指の間や爪の間など、服から出ている部分はすべてきっちり洗う。手首まで出ているときは、そこまで丁寧に洗ってください。せっけんがあればより万全です」
 さらには顔も洗うといい。顔にもウイルスが付いているから。同じ理由で、帰宅後はすぐに風呂に入り、髪の毛を洗って、全身に付いたウイルスを洗い落とした方がいい。

 王道3点セットに付け加えて実行すると、予防効果がはね上がることがある。
「ぜひ使ってほしいのが加湿器です。寒くて乾燥した場所はウイルスが繁殖しやすい。部屋の中は暖房を効かせ暖かくした上で、加湿器で湿度を十分に保つ。加湿器がなければ、ヤカンなどでお湯をわかして蒸気を出す、濡れタオルを何本か部屋に置く。これでも効果があります」
「歯を丁寧に磨く」というのも、インフルエンザ対策に非常にいい。歯周病菌にはウイルスを増殖させる働きがあるからだ。歯を丁寧に磨き、歯周病対策をきっちりやっている人は、そうでない人よりインフルエンザのリスクが10分の1になる、という報告もある。歯周病の治療を怠っている人は、今すぐ歯科医に行くべきだ。
 さあ、「3点セット+α」でインフルエンザから逃げ切ろう。

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