自宅で手軽に作れる毒出しジュース

腸の老廃物を出し肥満を解消する

 いま流行の「デトックス(体内浄化)」をご存じか? 腸の老廃物(毒)を出そう、というもので、免疫力アップや肥満解消、新陳代謝の活発化が図れるのだ。やり方は断食や漢方薬、サプリメントなどさまざまだが、だれでも手軽にできるのが“毒出しジュース”だ。考案した「松生クリニック」(東京・立川)の松生恒夫院長に聞いた。

 まずは作り方だ。用意するのは湯500ミリリットル、ペパーミント乾燥粉末小さじ1、レモン果汁大さじ2、チューブ入りショウガ1〜2センチ、オリゴ糖適量、好みでニガリを1〜2滴。
 ペパーミントは調理用ハーブの売り場で400円弱で手に入る。
「ペットボトルの容器やビンに、ペパーミントと湯を入れて5分ほど置きます。そこにレモン果汁などほかの材料を全部入れてよく混ぜれば出来上がり。冷やして飲んでも温かいままでも構いません。材料の分量も慣れれば適当でいい。1日に飲む量は1リットルがベストですが、好きなときに好きなだけでOKです。保存するときは冷蔵庫に入れて、2日で飲み切るようにしてください」
 男性でもアッという間に作れる“毒出しジュース”は、漢方薬を治療によく使う松生院長が便秘や肥満に効く「防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)」をヒントに考え出したという。
「防風通聖散は十数種類の生薬でできていて、その中にペパーミント、ショウガなどが含まれています。この2つは簡単に手に入れられるし、防風通聖散に含まれる芒硝(ぼうしょう)(硫酸ナトリウム)はニガリで代用できる。試しにこれらでジュースを作って飲んでみると、非常に調子がよかった。患者さんに勧めると、“体重、コレステロール値、中性脂肪値が落ちた”“むくみにくくなった”“慢性的な疲労が解消された”という声が多数寄せられたのです」
 ペパーミントは強力な解毒作用があり、胃を健康にする働きや殺菌、抗ウイルス作用がある。ショウガは血液循環をよくして新陳代謝を高め、肥満を解消する。れっきとした“薬”の成分を使った毒出しジュースだからこそ、効果が高いのも当然。
「レモンやオリゴ糖を加えればビタミンも摂取でき、腸の善玉菌も増やせます」
 半年で6キロ太ったYさん(38歳)は、このジュースを飲んで2週間目で、体脂肪率が26%から23%に(20%以上が肥満)、コレステロールは305から251になった(基準値は220未満)。
 42歳のWさんは、この数年、肥満による脂肪肝と診断されていたが、1カ月毎日1リットル以上の“毒出しジュース”を飲んだところ、体重が4キロ落ちて中性脂肪が200台から基準値内(150未満)になった。そのうえ胃腸が弱く便秘や下痢を繰り返していたのも改善され、風邪もひきにくくなったという。
 ペパーミントの乾燥粉末が手に入らなければ、ペパーミント100%のハーブティーでもいい。10分もかからずに作れる毒出しジュース、試さないと損だ!

 こんなジュースも“毒出し”に役立つ。横浜創英短期大学・則岡孝子教授のお勧めは「紅茶+ショウガ+粉末寒天」「ニンジンジュース+豆乳」「リンゴジュース+黒酢」。食物繊維が豊富に取れることがポイントだ。
 飯塚ヘルスフーズ・飯塚律子所長のイチ押しは「トマトジュース+黒酢」「日陰で乾燥させ粉末状にしたシソの葉+ショウガ+レモン汁+ハチミツ(またはオリゴ糖)」。「1種類だけでなく複数種類を組み合わせた方がより効果的です」(則岡氏)


top>自宅で手軽に作れる毒出しジュース