冷えバテ解決策を大紹介

男は重症化しやすい

 暑い夏がやってくる。冷房が欠かせない毎日がまた始まるが、問題は“体の冷え”。冷えこそが夏バテの最大の原因になるというのだ。「冷えバテ対策」はどうすればいいのか。

「逆説的かもしれませんが、冷房の入った部屋で、足や体にほてりを感じる人は、体が確実に冷えています。ほてるので水に足をつけたい、冷風に当たりたいと思う人などは、まさにそうです。冷えに対して体は体内温度が下がらないように脂肪を燃やすので、冷えている人ほど体がほてりやすい。まさか体のほてりが冷えのバロメーターとは思わないので、冷えに無頓着な男性は、重症化しやすいのです」
 こう言うのは、早くから“夏の体の冷え”に警鐘を鳴らしてきたヨシコクリニック(東京・三鷹市)の高木嘉子院長だ。詳しく聞いた。
 冷えは体の疲労や微熱など夏バテの大きな原因になるだけではなく、その人の“弱い臓器”を直撃する。それがまた夏バテに拍車をかけることになるのだ。
「冷気は下にたまりやすいので、長時間冷房の中にいると、足が冷えて足の血管が収縮、足に血液が十分行かなくなります。その行かなかった血液が肝臓などの臓器に余分に流れ込み、それと一緒に毒素なども運び込んで、臓器に負担を与えてしまうのです」
 まさに冷えは万病のもとといえるが、それでは冷えを防ぐには、どうすればいいのか。第1は“足”を冷えから守ることだという。
「オフィスではハイソックス、夜寝るときは足首やふくらはぎを温めるレッグウオーマーをするだけでも、冷えバテを防ぐことができます。ハイソックスやレッグウオーマーと併せて、5本指の靴下をはけばさらに万全でしょう」
 次は毎日15〜20分程度の半身浴をすること。冷えによる血行障害を防ぐことができる。
「へそから指5本分上(心臓がつからない位置)まで湯につかるのがポイント。温度は、39〜41度とややぬるめに。足や腰をゆっくり温めると、足先まで血液が行き渡り、臓器の冷えや負担を軽減することができます」
 3番目は冷房の温度設定。オフィスの温度は自分ではコントロールできないが、家庭では「28度」くらいにする。
「足の保温が完全なら、28度でも十分快適と感じることができます」
 第4は飲食に注意すること。冷たすぎる飲み物は禁物だ。
「ペットボトルの水は冷蔵庫から出してすぐ飲むのではなく、しばらく置いてから飲むこと。冷えすぎたビールもよくありません。10度くらいのものが味の違いもわかっていい」
 フードセラピストの丸茂ゆきこ氏は「豆腐、きゅうり、海藻など体を冷やす食材には、体を温める食材を組み合わせ、薬味をたっぷりかけて食べるのがコツ」と指摘する。
 例えばピータン豆腐。冷ややっこにピータンとザーサイと長ネギのみじん切りをのせて、酢じょうゆにごま油少々たらしたものをかけて食べる。
 体を温める桃のジュースもお勧めだ。
「桃1個に牛乳200cc、これにはちみつを少々加えたジュースです。お茶ではコーン茶がいい」(丸茂氏)
 最後に高木院長がこう言う。
「通勤で1駅分歩く、階段を2段ずつ上がるなど体を動かすことは体を温めて冷えを解消します」
 さあ、今日から実行だ。




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