白内障手術 病院選びで病院に聞くべき4点


 目のレンズである水晶体が濁り、目がかすんだり、視力が低下するのが白内障だ。老化が主な原因で、誰もがかかる可能性がある病気だけに、手術は日帰りも可能なほど手軽になったが、当然ながら医師によって上手下手がある。そこで、下手な医師を避け、上手な医師をつかまえるために、手術前に病院に確認したいチェックポイントを専門家に聞いた。

●週に何件、白内障手術をしていますか?
 症例数が多いに越したことはないが、重要なのはコンスタントに手術をこなしていること。年間1000件の白内障手術を行う「杉田眼科」(東京・葛飾区)の杉田達院長は「週2日以上手術をしないと腕が落ちないかと心配」と言う。できれば、年間100件以上、週2件以上こなしている医師が望ましい。

●どんな手術法で行いますか?
 主流は小切開超音波乳化吸引手術だが、従来の水晶体の全部を取り出す手術(水晶体嚢内摘出術)か、一部を取り出す手術(水晶体嚢外摘出術)が必要な場合もある。「あまきクリニック」(東京・新橋)の味木幸院長が言う。
「小切開超音波乳化吸引手術は、角膜を数ミリ切開し、水晶体の中の核を超音波で砕いて乳化。それを吸引して眼内レンズを入れる手術です。切開個所が小さく、患者さんの負担は軽い。しかし高齢で白内障が進み水晶体が硬くなると、うまく吸引できない場合もある。吸引手術の途中で水晶体摘出手術に切り替えなければならないこともまれにあります。水晶体摘出術の経験があるかないか確認した方がいいかもしれません」

●どんな眼内レンズを使いますか?
 昔は、水晶体の濁りを取り除くだけだったが、今は眼内レンズと呼ばれる小さなレンズを挿入する。手術後は眼鏡なしで正常の人と同じ見え方になる。秋山眼科医院(横浜市中区)の秋山修一院長が言う。
「術後の満足度は眼内レンズの選び方に影響されます。遠近両方が見える多焦点レンズと、一定の距離に焦点が合う短焦点レンズがあり、保険対象は短焦点レンズです。素材や度数によって種類もさまざまですから、患者さんの生活スタイルに応じて、どのレンズを選ぶとどんな見え方をするのかを、複数話してくれる医師を選ぶのが望ましい」

●目の細菌検査を行いますか?
 患者によって目の中の細菌の種類や数はまったく違う。そのため、術後の感染症対策として、目の細菌検査をする病院がある。
「投与する感染症対策の薬は変わらないので、必ずしも必要ないという医師もいます。しかし、やる方が親切ではあります」(杉田院長=前出)
 細かいことを聞くと医師が警戒して手術を断られるケースもなくはない。しかし、本当に白内障手術に自信のある病院やクリニックなら、症例数などはホームページで掲載しているし、患者が知りたいことには電話でもある程度答えてくれるはずだ。



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