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肺がん 生死を分ける5つのポイント

元気に復活できる“条件”は…

 がんの中でも死亡者数トップで最も怖いのが肺がんだ。つい最近もクールファイブの内山田洋が亡くなった。しかし、その一方で、俳優の柴田恭兵や歌手の吉田拓郎は肺がんを克服し、元気に仕事に復帰している。肺がんで生死を分けるポイントは何なのか? 東京医大呼吸器外科の臼田実男助手に聞いた。

●最善の早期発見法をやっているか?
「肺がんを克服する最大のポイントは、早期に発見できるかどうかです」
 そのためには、毎年の人間ドックの胸部X線検査では不十分なのだ。
「X線は、太い気管支に発生したがんや、心臓や血管の陰に隠れているがんを見落とすケースがあるのです。早期に肺がんを見つけるには、まずCT検査を受けること。CT検査は小さながんを見つける能力に優れ、これで早期発見できた人の10年後生存率は9割に上るというデータもあります。それに加えて喀痰(かくたん)細胞診で痰に含まれるがん細胞の有無をチェックする。この2つの検査を年1回受けるのが最善の早期発見法です」
 一般に早期といわれるI期の5年生存率は8割、III期は3割。こうした早期発見法を実行しているかどうかが、生死に大きく影響するのだ。

●抗生物質効かない“風邪”を疑うか?
 もうひとつ、早期発見の重要なポイントがこれだ。
「肺がんの自覚症状は、発熱やせき、痰などで風邪とそっくり。抗生物質が効かないのに風邪だと決めつける人は、肺がんに侵されてしまいますが、“風邪でないのでは?”と疑う人は早期発見につながり、生き残る人です」
 特に喫煙者は肺がんを前提に呼吸器科を受診すべきだ。

●小細胞がんか非小細胞がんか?
 肺がんは、小細胞がんと非小細胞がんに大別され、80%は非小細胞がんだ。どちらになるかは運命だが、小細胞がんだと厄介だ。
「小細胞がんは進行速度が速く、転移しやすい。たとえ切除しても、CTにも写らないような小さながんが残っている恐れがあります。これが脳に転移すると、非常に危ない」

●喫煙者は発症後に禁煙できるか?
「術後は、肺炎を発症しやすく、これをいかに防ぐかが重要です。喫煙を続けると、痰が増えて肺炎になりやすく、予後が悪くなるし、新しい肺がんが出来たり、再発のリスクも高まります」

●術後にも抗がん剤を使うか?
 従来は、術後の抗がん剤は効果なしとされてきたが、最近は逆に推奨されている。この治療を積極的に受けると、生き残る確率がアップする。
「たとえば、非小細胞がんのひとつ“腺がん”の術後に、UFTという抗がん剤を使用すると、Ib期(I期でがんが3センチ超)の5年生存率が10%上がることが分かり、推奨される治療法になりました。Ia期(I期でがんが3センチ以下)での効果も期待できます」
 難治といわれる肺がんも、こうしたポイント次第で大きく明暗が分かれるのだ。




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