血管を若返らせる方法3つ
脳卒中や心臓病の予防に欠かせない
糖尿病や高血圧など生活習慣病を放置すると、心臓病や脳卒中のリスクが高まる。この厄介な病気を防ぐには、血糖値や血圧などの対策が重要だが、実はそれだけでは不十分なのだ。血管外科医で北青山Dクリニックの阿保義久院長が言う。
「生活習慣病の怖さが、心筋梗塞や脳梗塞など血管障害にあるのは事実ですが、実は、血圧や血糖値などに異常がない人でも、血管障害を発病することがあるのです。健康な人はもちろん、生活習慣病の人は病気の治療と同時に血管対策が欠かせません。血管壁を柔らかく保ち、血流をスムーズにする努力が必要不可欠なのです」
Dさん(59歳)はハイキングが趣味で、よく歩いていたせいか、血圧やコレステロール値などに異常が出たことはなかった。ところが、3年前、脳梗塞を発症した。
「うまいビールを飲むために、ハイキングのときは行きも帰りも、ほとんど水分補給をしませんでした。普段も“仕事帰りの一杯”を楽しみに、日中はあまり水を飲みません。習慣的に血液が濃縮されて、血栓ができやすくなったようです」(Dさん)
そこで血管対策だが、阿保院長は「若さを保つからだのバイブル」を監修するなど、血管を中心としたアンチエージング法に詳しい。中高年にうってつけの血管若返り法を教えてもらった。
●葉酸をサプリで補給
タンパク質を消化する際にできるホモシステインは、動脈壁を傷つけて動脈硬化の原因になる。これを減らしてくれるのが葉酸だ。
「葉酸はビタミンBの一種ですが、食物中の葉酸はごく一部しか摂取されず、必要量を満たすにはサプリメントで取るのが有効です。米国では、1日に400マイクログラム摂取すると、ホモシステイン値を下げるのに有効だといわれています」
日本の摂取基準である1日240マイクログラムぐらいは摂取したい。
●ビタミンC、Eを取る
「活性酸素は血管壁にダメージを与えることがわかり、動脈硬化のリスクファクターとして注目されています。ビタミンCとEは抗酸化力が強く、2つを一緒に摂取することで力を発揮します」
250ミリグラムのビタミンCと136IUのビタミンEを1日2回に分けて3年間摂取した結果、頚動脈のアテローム性動脈硬化の進行が遅くなったという報告がある。この量が目安になるが、スタチン系のコレステロール低下薬を服用している人は、ビタミンCは1回50ミリグラム、ビタミンEは1日50IUに減らすこと。薬効が薄れてしまう。
●キレーション療法
血管の若返りに効果的な治療法もある。それがキレーション療法だ。
「これは、体内から有害な重金属を排出する方法で、血管内にキレート製剤を点滴して行います。これにより血管内の炎症が抑えられるほか、活性酸素も排出されるので、動脈硬化が改善し、血管障害の予防になる。キレーション療法が年間80万件以上実施されている米国では、血管のアンチエージング効果が多数報告されています」
鎮痛剤として知られるアスピリンには、抗血栓作用もある。長時間、飛行機に乗るときは事前にアスピリンを服用しておくといい。
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